LANの速度をしっかり測りたいなら、iperf(アイパーフ)というコマンドツールが便利です。ネットワークの実測値を簡単にチェックできるので、自宅のネットワーク構成を見直したいときや、NASやPCとの通信速度を確認したいときに役立ちます。
この記事では、そんなiperfをWindowsやUbuntuにインストールする手順を、初心者でもわかるように解説していきます。
iperfとは?
iperfは、ネットワークの通信速度(スループット)を測定するためのコマンドツールです。特にLAN内の実測速度を調べたいときに強力な味方になります。TCPとUDPの両通信方式に対応しており、LANケーブルの性能やネットワーク機器のボトルネック調査にも活用できます。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事で使い方や測定の実例を紹介しています。
iperfをインストールする方法
Windows
ここでは、Windows 10/11にiperf3を導入する手順を紹介します。
1. iperfの公式バイナリをダウンロード
以下のURLから最新版のiperf3
をダウンロードします
以下の画像を探して赤枠部をクリックしていきダウンロードします。
■ githubを開く

■ ダウンロードページを開く

■ ダウンロード

ダウンロードするファイルは、使用している環境に合わせて、次の表を参考に選んでください。
ファイル名 | 説明 | 対象ユーザー |
---|---|---|
iperf-3.18-win64.zip | 最もシンプルな構成。OpenSSLなし。 | 通常はこちらを選べばOK |
iperf-3.18-win64-static-auth.zip | OpenSSL内蔵。認証機能あり。 | セキュアな通信が必要な方 |
iperf-3.18-win64-dynamic-auth.zip | OpenSSL外部依存。認証機能あり。 | ライブラリを別途管理したい方 |
iperf-3.18-win7-64Bit.zip | Windows 7専用のビルド | Win7を使用している方向け |
Source code | ソースコード(zip / tar.gz) | 自分でビルドしたい人用(上級者向け) |
2. ダウンロードしたzipファイルを任意の場所に展開
zipファイルを解凍すると、『iperf3.exe』ファイルがありますが、これは実行ファイルでインストールファイルではありません。
iperfは、インストーラー形式のソフトではなく、展開してそのまま使うタイプのポータブルツールです。ダブルクリックしても画面が表示されません。コマンドラインから使うツールという点に注意してください。
任意の場所に展開します。
例:『C:\tools\iperf3』
使用する際は、次のようにコマンドプロンプトでフォルダに移動してから実行します。
cd C:\tools\iperf3
iperf3.exe -v
3. コマンドラインから使えるようにする(パス設定)
上記のように毎回 cd
コマンドで移動しなくても、どこからでも iperf3
を使えるようにするには、パスを通しておくのが便利です。
展開したフォルダのパスを環境変数に追加することで、コマンドプロンプトでいつでも iperf3
が使えるようになります。
パスの通し方については、以下の記事で解説しています。
Linux (Ubuntu)
UbuntuなどのDebian系Linuxでは、パッケージマネージャーから簡単にインストールできます。
sudo apt update
sudo apt install iperf3
インストール後にバージョン確認ができていればインストールに成功です。
iperf3 -v
インストール後にできること
iperfの導入が完了すると、次のようなことがコマンド1つでできるようになります。
- LAN内の速度測定(例:NASとの間)
- TCP/UDP通信のベンチマーク
- ボトルネック調査(ケーブルやハブの性能確認)
使い方については、別記事で解説していますので、以下をあわせてご覧ください。
まとめ
この記事では、LAN速度を測るツール「iperf」のインストール方法をWindowsとUbuntuそれぞれで紹介しました。
- Windowsではzipを展開するだけで導入完了
- Ubuntuでは
apt install
で簡単にセットアップ - パスを通しておくと、いつでもどこでもコマンドが使えて便利
インストールが終わったら、さっそくiperfで自宅LANの速度を計測してみましょう!
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