はじめに
Rubyは、Web開発をはじめ多くのアプリケーションで利用されている人気のプログラミング言語です。特にLinux環境で開発や運用を行う場合、安全かつ柔軟にRubyを導入できる環境を構築することが求められます。
本記事では、rbenvとruby-buildを用いてUbuntu上にRuby環境を構築する方法を紹介します。rbenvを使うことで、システム全体への影響を抑えつつ、複数バージョンのRubyを簡単に切り替えたり、プロジェクトごとに管理することができます。
「なるべくシンプルにRubyを入れたい」「安全にアップグレードしたい」と考えている方にぴったりの手順です。
Ruby環境の構築
Rubyを必要とするアプリケーションを動作させるため、まずは適切なバージョンのRubyをインストールする必要があります。とくに複数のプロジェクトを運用している場合、バージョン管理が柔軟にできる環境が求められます。
そこで本記事では、rbenvを使った安全かつ柔軟なRubyインストール方法を紹介します。
rbenvを利用することで以下のようなメリットがあります。
- プロジェクトごとに異なるRubyバージョンを切り替え可能
- システム全体に影響を与えず、ユーザー単位での管理が可能
.ruby-version
により、自動でバージョンを適用- コマンドがシンプルで扱いやすい
このように、rbenvはRuby開発環境の標準的な選択肢のひとつとして広く利用されています。
パッケージの更新
インストールする前にシステムのパッケージを最新にしておきます。
sudo apt update
sudo apt upgrade -y
rbenvとruby-buildのインストール
rbenvとruby-buildをGitHubから取得し、安全に管理・インストールする環境を整えます。
git clone https://github.com/rbenv/rbenv.git ~/.rbenv
環境変数を設定
rbenvを正しく動作させるために、環境変数を設定して有効化します。
echo 'export PATH="$HOME/.rbenv/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
echo 'eval "$(rbenv init -)"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
必要なパッケージをインストール
使用するアプリケーションに対応したRubyバージョンをビルドするため、以下のビルド用パッケージを事前にインストールしておきます。
sudo apt install -y build-essential libssl-dev libreadline-dev zlib1g-dev libyaml-dev
ruby-buildプラグインを追加
Rubyバージョンを選んでインストールするために、ruby-buildを追加します。
mkdir -p ~/.rbenv/plugins
git clone https://github.com/rbenv/ruby-build.git ~/.rbenv/plugins/ruby-build
rbenvを使ってRubyをインストール
今回は、Ruby3.3をインストールします。
rbenvを使って目的のアプリケーションに対応したRuby 3.3をインストールしていきます。
rbenv install 3.3.0
rbenv global 3.3.0
Rubyのバージョンは以下の公式サイトで確認できます。
インストール出来たことを確認
Rubyのバージョンを確認してインストール出来たかを確認します。
ruby -v
→ ruby 3.3.0
と出れば成功!
まとめ
今回は、rbenvとruby-buildを使ってRuby環境を構築する方法について解説しました。
rbenvを活用することで、以下のように開発に柔軟性と安定性をもたらす環境が手に入ります。
- システムに影響を与えずに複数バージョンのRubyを安全に管理できる
- プロジェクトごとに適切なバージョンを切り替えて利用できる
- Rubyのインストールやアップデートも簡単に行える
Rubyを必要とするアプリケーションを扱う場面では、今回のような環境構築を習得しておくと非常に役立ちます。
ぜひご自身の環境でも試してみてください!
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