「10Gbpsのインターネットって、実際どれくらい速いの?」
そんな疑問を感じたことはありませんか?
自宅に10Gbps回線を導入してみてどれくらいの速度が出るのか、実際に測ってみました!
この記事では、その測定結果を、時間帯や接続方法、Wi-Fiの違いごとにまとめています。
- 時間帯による速度の変化
- Wi-Fi(6)でもどれくらい使えるのか?
- 2.5Gbps接続と10Gbps接続、体感できる違いは?
さらに、測ってみて分かったちょっとした気づきや、用途によっての適性についても考えてみました。
これから10Gbps回線を検討している人も、すでに導入している人も、参考にしてもらえたら嬉しいです。
測定条件と使用機器
まずは、今回の実測の条件について紹介します。
■ 回線・プロバイダ
- 回線:NTTフレッツ 光クロス(最大10Gbps)
- プロバイダ:Bizimo
■ 使用ルーターとネットワーク構成
- ルーター
NTTのレンタルルータ(XG-100NE)
Wi-Fi 6対応機種
10Gbps LANポート - PC
オンボード:2.5G
追加LANカード:10G - スマホ
iPhone 15:Wi-Fi 6
Pixel 8a:Wi-Fi 6 / 6e ※ Wi-Fi 6eに対応しているがルータの性能上Wi-Fi 6 での接続
■ 測定ツール
■ 測定時間帯
- 朝8:00
ながらスマホで出かける準備、または、テレワークを開始する人もいる比較的混雑しない時間帯 - 夜22:00
動画視聴、オンラインゲーム、SNS、ネットサーフィンなど、回線が混雑している時間帯 - 深夜2:00
就寝している方が多く、回線が快適になる時間帯
■ 測定場所(Wi-Fiのみ)
- ルーターの目の前
- ふすまを閉めた隣の部屋
- 鉄筋コンクリートの壁を挟んだ2つ隣の部屋
結果:実測値のまとめ一覧
それでは、今回測定したインターネット速度の結果をまとめてご紹介します。
有線LAN(10Gbps/2.5Gbps) と Wi-Fi(スマホ:iPhone 15 / Pixel 8a) を対象に、
朝8時 / 夜22時 / 深夜2時 の時間帯でそれぞれ計測しました。
Wi-Fiは「ルーター前」「隣の部屋」「2部屋離れ」の3つの場所でも比較しています。
機器 | 測定場所 | 朝8時(Mbps) | 夜22時(Mbps) | 深夜2時(Mbps) |
---|---|---|---|---|
Windows 10GbE | 有線接続 | 2600 | 1700 | 4100 |
Windows 2.5GbE | 有線接続 | 2100 | 1600 | 2000 |
iPhone 15 | ルーター前 | 830 | 620 | 770 |
隣の部屋 | 400 | 420 | 740 | |
2部屋離れ | 250 | 340 | 600 | |
Pixel 8a | ルーター前 | 680 | 510 | 640 |
隣の部屋 | 570 | 320 | 560 | |
2部屋離れ | 350 | 140 | 270 |
実測結果から分かること
■ PCの実測結果(有線LAN)
- 10G接続
- 時間帯によって 1700〜4100Mbps と大きく変動
- 深夜2時 には最も高い 4100Mbps を記録し、他の時間帯に比べて約2.5倍の速度差
- 夜22時 には速度が落ち込み、1600Mbps と最低水準になるが、依然として1Gbps超
- 2.5G接続
- 全時間帯で 1600〜2100Mbps の範囲で推移し、比較的安定した速度を維持
- 朝8時と深夜2時 には、2000Mbps 以上
- 深夜8時以外では、10Gとの速度差が小さい
■ スマホの実測結果(Wi-Fi接続)
- iPhone 15
- ルーター前 での速度は、620〜830Mbps あり高速
- 夜22時は、回線混雑による影響はあるものの、ルータ前では620Mbpsと高速
- 深夜2時以外は部屋の距離による減衰 が顕著、2部屋離れた場所では 250〜340Mbps に低下
- 深夜2時 には全体的に速度が向上し、600~770Mbps を記録
- Pixel 8a
- ルーター前 での速度は、510〜680Mbps、あり高速
- 夜22時は、回線混雑に加えて部屋の距離による減衰で、140Mbpsに大幅低下
- 全体的に距離による減衰が大きく、ルーター前と比較して半分以下程度になった
※ Wi-Fiは、接続する規格によって速度や安定性が大きく左右されます。
今回の測定はWi-Fi 6接続でしたが、さらに高速なWi-Fi 6Eや7に対応した環境では、より高い性能が期待できます。Wi-Fi規格ごとの違いについては以下の記事で詳しく紹介しています。
用途別の考察 – この速度、どう使える?
ここでは「測定結果」をもとに、実際の用途ごとにどう活かせるのかを見ていきます。
■ 一般的なネット利用(動画視聴・SNS・ネットサーフィン)
- 2.5G接続やWi-Fi 6でも十分すぎる性能
- 動画(4K)でも 20~50Mbps 程度あれば快適
- SNS、ネットサーフィンは 数Mbps~数十Mbps 程度
朝や夜のピークでも問題なし!
10Gbpsでなくても、2.5GbpsやWi-Fi 6接続でも日常利用は快適!
■ 大容量ファイルのダウンロード・クラウド利用
- 深夜2時の10Gbps環境で4.1Gbpsを記録 → 500MBファイルなら1秒程度で転送可能
- 2.5Gbpsでも 2000Mbps = 約250MB/s
NASやクラウドの大容量データ転送、バックアップ に10Gbpsはかなり有利!
■ 大容量ファイルのダウンロード・クラウド利用
- 実際のゲームプレイ時には、速度よりもping値(遅延)が重要
- IPoE環境 では、ping値が安定しやすい傾向 → 10Gbps回線で恩恵がある可能性
アップデートやパッチのダウンロード では、高速回線の恩恵アリ!
10Gbpsでは速度の安定性や、応答速度に効果。
※ ping値の話題は別記事でも掘り下げる予定!
■ テレワーク・ビデオ会議
- ZoomやTeamsなどは 1.5~4Mbps程度 あればOK。
- 安定性重視 なら、2.5Gbps接続でも安心。
場所と時間を考慮すれば、Wi-Fi 6でも十分!
まとめ:10Gbpsは速いけど、使い方次第で価値が決まる!
今回は、自宅環境で10Gbpsインターネットの速度を実際に測定してみました。
- 有線10G では、時間帯によって 1700〜4100Mbps と大きく変動しつつも、高速な結果を記録
- 2.5GbE でも 2000Mbps 近くを安定して出し、日常用途なら十分な性能
- Wi-Fi 6 でも、ルーター前であれば、600〜800Mbps台の通信速度が確認でき、快適そのもの
という結果でした。
こんな人に10Gbpsはオススメ!
- NASやクラウドへ大量データを転送する人
- 複数端末を同時に使うシーンが多い人
- 回線の混雑が気になる人(特に夜のピーク対策)
- ping値の安定性を求めるゲーマー(詳細は別記事で!)
逆に、普段のネット・動画・SNSだけなら2.5GbpsやWi-Fi 6で全然OK!
10Gbps環境をフルに活かすかどうかは、使い方次第?
今回の記事が、10Gbps回線を検討している方や、すでに使っている方の「速度って実際どうなの?」という疑問の参考になれば嬉しいです!
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