RedmineをDockerで簡単構築!初心者でもできるプロジェクト管理環境の作り方

目次

はじめに

プロジェクト管理ツールとして人気のRedmineを、自宅や開発用サーバーに手軽に導入したいと考えている方へ。この記事では、Dockerを使ってRedmineを簡単に構築する方法を解説します。

「導入が面倒そう」「本番環境に入れる前に試してみたい」と思っている方にも最適な内容です。Linuxに慣れていない方でも安心して進められるよう、docker-composeを使った手順を中心に紹介します。

なお、Dockerを使わずにRedmineをLinuxサーバーへ直接インストールしたい方は、以下の記事をご覧ください。

RedmineをDockerで構築するメリット

まず、RedmineをDockerで構築することのメリットを紹介します。

Redmineは通常のやり方でインストールすると、Rubyの環境構築、更にはバージョン依存による複雑な管理が必要になってきます。
RedmineをDockerで構築する最大のメリットは、Ruby環境を意識しなくてもRedmineを動かすことが可能になる点です。

他にもメリットがあるため、以下にまとめてみました。

  • Redmineに必要な依存環境(Rubyなど)が、あらかじめ整った状態で提供される
  • テスト環境の構築や再構築が簡単
  • コンテナの設定をファイルで管理できるため再現性が高い
  • 別のサーバーに簡単に移行できる

事前準備:Dockerがインストールされていることを確認

以下のコマンドでDockerがインストールされていることを確認してください。

docker --version

正常にインストールされていれば、バージョン情報が表示されます。

Dockerのインストールがまだできていないかたは、以下の記事をご覧ください。

RedmineをDockerで構築する手順

ここからは、RedmineをDockerで構築するための実際の手順を解説していきます。
作業はすべてコマンドラインで進めますが、初心者の方でも迷わないように順を追って説明しますので安心してください。

docker-compose.ymlの作成

まずは、RedmineをDockerで動かすための設定ファイルを用意します。

作業用ディレクトリ(例:redmine-docker)は、基本的にホームディレクトリや任意の作業用パスに作成すれば問題ありません。特に制約はありませんが、管理しやすい場所にしておくと後々便利です。今回は、専用の作業ディレクトリ(例:redmine-docker)を作成し、その中に docker-compose.yml を配置します。

作業ディレクトリの作成

mkdir redmine-docker
cd redmine-docker

docker-compose.ymlファイルの作成

作成したredmine-dockerの中に、docker-compose.yml ファイルを作成して以下の内容を記述しましょう。

以下が基本構成のdocker-compose.ymlです。Redmine 6.0.5+MariaDB(latest:最新)で構成されています。

version: '3.3'
services:
  redmine:
    image: redmine:6.0.5
    restart: always
    ports:
      - "3000:3000"
    environment:
      REDMINE_DB_MYSQL: db
      REDMINE_DB_USERNAME: redmine
      REDMINE_DB_PASSWORD: mypassword
    volumes:
      - redmine_data:/usr/src/redmine/files

  db:
    image: mariadb:latest
    restart: always
    environment:
      MARIADB_ROOT_PASSWORD: rootpass
      MARIADB_DATABASE: redmine
      MARIADB_USER: redmine
      MARIADB_PASSWORD: mypassword
    volumes:
      - db_data:/var/lib/mysql

volumes:
  redmine_data:
  db_data:

Redmineのバージョンは、執筆時の2025年5月時点の最新バージョンです

docker-compose.ymlのポイント解説

docker-compose.ymlファイルの各項目について簡単に説明します。カスタマイズしたい場合のお役に立てれば幸いです。

  • image::使用するRedmineおよびDBのDockerイメージ
    必要に応じてバージョン指定を変更できます
  • ports::ホストとコンテナのポートの対応
    例:8080:3000 に変更すると ブラウザからhttp://localhost:8080 でアクセス可能になります。
  • environment::データベース接続やRedmine初期設定用の変数
    パスワードやDB名を変更する際はここを編集します
  • volumes::永続化の設定
    データをコンテナの外(ホスト側のディレクトリ)に保存することで、Redmineやデータベースの情報をコンテナ削除後も残すことができます。保存場所を自分で決めておくと、ファイルのバックアップや確認も簡単になります

コンテナの起動とRedmineへのアクセス

以下のコマンドでRedmine環境を起動します。

cd redmine-docker
docker-compose up -d

数分後、Webブラウザで http://<ホスト名またはIP>:3000 にアクセスすると、Redmineの初期画面が表示されます。

  • ブラウザで http://サーバーIP:3000/ にアクセス!
  • Redmineの初期画面が表示されれば成功!
  • 初期ログイン情報は
    ユーザー名:admin
    パスワード:admin

もし、Redmineが表示されない場合は以下の確認をしてみてください。

  • docker ps で Redmine コンテナが正常に動作しているか
  • ファイアウォールでポート3000が開放されているか(Linuxなら sudo ufw allow 3000
  • サーバーのIPアドレスが正しいか

まとめ

この記事では、RedmineをDockerで構築する手順を解説しました。

Redmineは通常、Rubyやデータベースの設定が複雑で、初心者には導入のハードルが高いツールです。 しかし、Dockerを使えば、必要な環境をコンテナとしてまとめて扱えるため、シンプルかつ迅速に構築できます。

記事内で紹介した主なポイントは以下のとおりです。

  • RedmineとMariaDBを含む構成をdocker-compose.ymlにより一括で定義
  • RubyやDBの事前インストール不要で、環境構築がスムーズ
  • 永続化やポート指定などの設定もファイル上で簡単に管理可能
  • 初期ログイン情報(admin / admin)で即アクセス可能

プロジェクトの整理や管理を、Redmineでスムーズに進めていきましょう。きっと、日々の業務が効率的になると思います。

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